2015年4月30日木曜日

物の色と境界について。

 私はiPhone5sとiPad mini 2を愛用している。色は両方スペースグレイだ。そして色の選択に後悔している。その色だと、物としての境界がわかりづらいのだ。
参考用画像

 まず、物体そのものとして。私のiPhone5sは、机の上に置いた際、ものとしての主張が控えめ過ぎる。黒色故に光を反射するので、「闇」と同じく、「無い」状態に近くなるためだ。派手に主張しノイズになればそれもまた問題だが、そこにある物が無いように振る舞うのも問題だ。他の物との境界が曖昧なのである。
 次に、機能として。iPhoneやiPadは、物として、様々な機能が与えられている。(ソフトの機能は除き、)スクリーン、ホームボタン、音量ボタン、などなど…。この中で問題となるのは前面と、それに対するスクリーンとホームボタンの関係だ。先述のとおり、黒い前面は無いように振る舞い、輝くスクリーンのみ意識することができる。これを求めスペースグレイを選んだのだが。これは失策で、存在するはずのベゼル(枠)が消え、スクリーンのみ浮き上がるという、現実にはありえない感覚をもたらす。物として存在しているので、その存在自体が機能である。物としての存在を抜いて、スクリーンのみ機能させることは現在の技術では不可能なのだ。現実的ではないので、利用者の混乱を招く。そしてホームボタンについてだが、これは言うまでもない。少し暗いところで使えば、ホームボタンがどちらにあるか判別がしづらいのである。つまり、視覚的に機能が曖昧なのだ。
 個人的には、機能はハッキリしているべきだと思う。(機能に対する混乱はデザインとしての過失だ。)ので、スペースグレイにしたのは、しまったなぁ、と思ったわけである。

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